トビイロウンカは、海(うみ)を越(こ)えて飛(と)んでくる

問題10の答(こたえ)は、「はい」です。

 トビイロウンカというイネにたかる小さな害虫は、梅雨(つゆ)の時期(じき)に西から東に移動(いどう)する低気圧(ていきあつ)とともに、上空(じょうくう)の風(かぜ)にのって飛(と)んできます。

 どこから飛んでくるかというと、おもに中国(ちゅうごく)の中南部(ちゅうなんぶ)の沿岸地方(えんがんちほう)とかんがえられています。中国と日本とのあいだには、東シナ海(ひがししなかい)という広い海(うみ)がありますが、この海の真(ま)ん中あたりにいる船(ふね)にのっていると、トビイロウンカが船の上にいっぱいとまることがあります。船から中国の沿岸(えんがん:海に近いりくち)までは、500kmほどはなれています。このようなことがおこる時(とき)には、日本(にほん)の九州(きゅうしゅう)などでもトビイロウンカがいっぱいとれることがよくあります。だから、トビイロウンカは中国から1000kmも飛んで日本にくるとかんがえられています。
 トビイロウンカは寒(さむ)さに弱(よわ)く、日本の九州や本州(ほんしゅう)では冬を越(こ)せません。だから、トビイロウンカは、毎年(まいとし)、海を越えてとんできて、イネに被害(ひがい)をあたえているといえます。


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